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「是非会わせたいと思っていた。
彼は、吸血鬼に関する研究を
率先して行っている。その集いで、お前に
話を聞きたいと考えているに違いない。」
おぉ。ベストタイミングじゃん。
「親父。実はさ、俺なりに
“吸血鬼の調べ”ってやつを作ってるんだ。
まだまだ調べる事が多すぎて
途中なんだけど、
後で見てもらえないかな?」
「ほう。“吸血鬼の調べ”とは、
またお洒落な言い方だな。」
杏奈が名付け親だよ♡
「少し見せてもらいましたけど、
とても分かりやすくて
詳しく記されていると思います。」
ありがとにゃんにゃん♡
「それは楽しみだ。
後で、僕の書斎においで。
読ませてもらおう。」
「あぁ。それと、
話したいこともあるし······」
「分かった。」
「あの朔耶が率先して物事を······
うふふっ、嬉しいわぁ。
紅茶の差し入れ、持っていくわね♪」




