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「朔ったら、がっついちゃって······ふふっ!
そんなにお腹空いてたの?」
漬物をポリポリ食いながら、
俺の食いっぷりを見て
くすくす笑っている奏子。
止められんくらい美味いんだよ。
いつもありがとなっ。
「真面目に勉強したからな。」
「あらあら珍しいわね〜!」
「奏子さんの料理、とても美味しいです!」
「まぁまぁ♡嬉しいわぁ♡」
ちゃんちゃん焼きのキャベツを、笑顔で
もぐもぐする杏奈。かわいいです。
「もう一人の公認吸血鬼って、男?女?」
話を戻してっと。
「男性だ。兎万糖福岡支部に所属している。
僕のライバルでもあり、親友だよ。」
「とっっってもハンサムで面白い人なの。
勿論、昌耶さんの方がカッコいいけどね♡」
「ははっ、それは嬉しいよ。奏子さん。」
あ。いつもの始まりそう。




