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今のは、不意打ちにならなかったとか。
あり得る。
杏奈は驚いたというより、
“やっぱり飲みたくなったの?”と聞いてきた。
しかもハグしてたし、俺というのを
認識した中だったから、という事なのか。
なるほど。そういうことなんだろう。
「美味しかった······?」
あう。そんなうっとりした目で
見つめて聞いちゃダメよ。
「······あぁ。すごく。」
「えへへ······良かった。」
「ごめん。いきなり。」
「え?謝らなくていいよ?」
立て続けに二回も、飲みました。
満足っす。
「もうちょっと、まったりしてから
始めよっかなぁ······」
んーっと背伸びをするあなた、
ホントにかわいくて見つめちゃいます。
「······ふふふっ。吸血鬼の調べ、
完成したら読ませてね。楽しみだから。」
はい。仰せのままに。




