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14-20


とろんとした目線から逃れるように、

噛み跡を舐める。


「ひゃうっ、あははっ」


くすぐったそうにしている彼女は、

しっかり意識を保っているようだ。


どういうことなんだ。


そう思いながら、舐めまくる。

後で、除菌シートで拭き拭きするからな。

治るまで、我慢だぞ。



日を増すごとに、

治癒力が高まっているらしい。

舐めて治す時間は、1分間にも満たない。


綺麗に跡が消えたのを見届けて解放すると

杏奈は、ぐったりと

ソファーの背もたれに身を預ける。


直ちに俺は、近くに設置されている

除菌シートに手を伸ばして

首筋を拭こうとすると、彼女は

笑いながら止めた。


「いいよぉ?自分でするからぁ。ふふっ」



何か、いけないことしちゃったみたいな

流れに、いつもなっちまう。


これも、通常モードだ。





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