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「飲みたい時、遠慮なく言ってね。」
「あぁ。ありがとう。」
俺が血を飲む事に対して、杏奈は
潔いというか割り切ってる感がある。
有難いことだけど、
俺はまだ、何となく躊躇っちまうんだよな······
だって、エロいじゃん。
いや、いいんだけどさ。
ホントにいいのか?って聞き直したくなる。
「寛いだら、また勉強するのか?」
「うん。できればしたいなぁって。
······いいかな?」
「あぁ、勿論。」
杏奈がトップクラスなのは、
この努力の賜物だと言える。
「えへへ······ありがと。何だかね、
図書館とか自分の家とかよりも
ここの方が、勉強捗るみたい。
落ち着くっていうか······
朔耶が、昌耶さん奏子さんがいる
空間だからなのかな。
温かくて。寂しくないの。」
それは。うれしきことかぎりなし、だ。
へへっ。




