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「あれっ······?朔耶、
キッチンにいたよ、ね?
何で······その······」
顔が赤く染まっていって、
俺から目を逸らす。
あぁ。かわいい杏奈が戻ってきた。
よしよし。
「さぁ、なぜでしょう。
······紅茶、飲みたいだろ?」
「は、はいっ。お願いします!」
笑って杏奈の頭をポンポンすると、
何事もなかったように俺は
キッチンへと戻った。
······ぶはあぁぁぁーっ!!
危なかったっ!何とか切り抜けたぞっ!
不意打ちしたこと、杏奈は
憶えていないようだったな。
赤い目、発動してなかったのに。
杏奈のメロメロ具合は、
それに似ていた気がする。
······まだまだ、試さないと分からないな。
今後も、このミッションは続行だ。
いろんな結果が生まれそうだし、
調べに記録しがいがありそう。
······決して、楽しんでなんかいないぞ?




