409/650
14-5
で、後ろから忍び寄って、カプっと。
おぉ。いいじゃんよ。採用だ。
今度は、お知らせメロディーにも
邪魔をされる心配はない。
時間はまだ、13時を過ぎたところ。
奏子が帰ってくる心配もない。
親父も同じだ。
よし。気張らず、力を抜こう。
冷蔵庫に確か、チルドリンクあったな。
チルって、自然にカプっとやろう。
おほぅ。楽しくなってきた。
それでは拝借。いただきまーす。
······へぇ。意外にウマい。
初めて飲んだ。
ちらっと、再度確認。
よしよし。スマホに集中してる。
背後に飛ぶのは、今だな。
俺は、ありったけのスピードで
杏奈が座っているソファーの後ろへ
目掛け、飛んでいく。
······
うん。気づかれていない。
第一関門、突破。




