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14-4


······弱音を吐くな、俺。


一度の失敗ごときで。

二度、いや、何度失敗しても。

不意打ちへの挑戦は、遂行すべきだ。


失敗の向こう側に待つ、栄光。

大げさかもしれないが、吸血鬼の未来が

開けるのだとしたら。

希望の光に、なるとしたら。

多少、変態に思われるミッションでも

クリアしなければ。


······


俺、変態なのかな。

そう割り切ってしまえば、いいのか。


とにかく、今がチャンスだと自覚しろ。



こっそり、杏奈にバレないように

様子を覗ってみる。


スマホを扱っているが、俺が姿を見せたら

きっと彼女は、すぐに気づく。

それだと、もうアウトなんだ。



······

······

······あっ。そうだ。


今の、俺の全力スピードなら。

杏奈の後方に、飛んでいけるかも。

彼女の目にも留まらぬ速さで。





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