400/647
13-20
ぴろろろん。ぽろろろん。
「······っ?!」
ぴろろろん。ぽろろろん。
その音に、びくっとして
杏奈は音のする方へ注目する。
俺は慌てて瞬時に、ソファーへ飛んでいった。
ぴろろろん。ぽろろろん。
······ウサギのイラストが描かれた、
レトロな壁時計。
しまった!!
12時か!!12時なのかっ!!
12時だけに鳴る、お知らせのメロディ音!!
「びっくりしたぁ······」
集中していたからか、彼女は驚いたようだ。
俺はもう、心臓がバクバクしてヤバいっ。
「もう12時になったんだぁ······
早かったね。」
ぴろろろん、ぽろろろん、と、
まだ鳴り続けている。
お馴染みの、壁時計。
······
くそぉぉぉっ!!やられたっ!!




