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ソファー目の前のテーブルに設置。
杏奈さま。おいでなさい。
流石にベッドの上じゃ、食いづらいだろう。
食い終わったら、心ゆくまで
ごろごろしていいですからね。
「めっっっちゃ美味しそうで
綺麗なケーキだよね!
ホントにありがとう!」
こちらこそ、笑顔をありがとう。
「何なら全部食っていいぞ?」
「えっ?やだ。一緒に食べるの。」
はい。かわいいー。
大きいロウソク一本。
小さいのが六本。均等に立ててっと。
「そういえば、朔耶の誕生日は
いつなの?聞いてなかった。」
「11月9日。」
「えへへ。了解です。」
お返しなんて、いいからな?
傍で笑ってくれるだけで、もうご褒美なんで。
「カーテン閉めて、照明落とすぞ。」
「うふふっ。こだわりますねぇ。」




