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12−8


戻ると、杏奈はベッドの上に寝転がって

スマホをいじっていた。


昨日俺が、独占しちまったもんな。

めいっぱい堪能してくれ。


「おかえりぃ」


ごろんと、こちらを向いて、にっこり。

はうぅ。かわいいなぁ。


「ジャグジーやべぇな。」


「でしょ?!」


「めっちゃ気持ちよかった。」


「ふふっ。お水飲む?」


「あぁ、いいよ。自分でする。」


麗しき姫は、そのまま

くつろいでいてください。



冷蔵庫に向かって扉を開けると、

ちょうどいいサイズの

ホールケーキが。

こんなハイセンスなやつ、初めて見た。

流石は、兎万糖グループ傘下の

ホテルパティシエが作ったケーキ。

金賞レベルだ。


“シャインマスカット、

ごろごろにしてください”って

言っただけなのに。すげぇ。



「ケーキ、食うなら出すけど。」


「うん!食べたい!」





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