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「めっっっちゃいい誕生日を過ごせました。
ホントにありがとう。朔耶。」
「え、あ、うん······でも、
何か、ごめん······」
「ふふっ。だから、
謝らなくていいんだってば。
······あっ!ケーキありがとう!
一緒に食べようと思って、まだ
冷蔵庫に入れてるの。」
そうだ。ケーキ頼んでた。
それすらも、忘れてた。
サプライズって、難しいな······
予測不能なこと起きたら、何もできねぇ。
「とりあえず、お風呂入ってきたら?
めっっっちゃ気持ちいいよ!
ジャグジーのお風呂、初めて入ったの!」
何か、嬉しそうだな。杏奈。
まぁ······楽しんでもらえたんなら、いっか。
ホント、かわいい。




