336/647
AL−2
まさか、自分の毒が
今頃になって、効いたとか?
そんなこと、ないよね?
『聖女の血』と言われている自分の血は、
吸血鬼からしたら強力な毒にすぎない。
だから、血狂いを抑える為に
敢えて摂るという考えを起こして、
酒殿のような変態が
自分たち『聖職者』を狙った。
ママは、その被害者。
思えば思う程、気持ち悪くて吐き気がして
憎たらしい。悔しい。
でも······
朔耶は違う。
自分の血を飲んでも、毒にはならない。
逆に力にしてきた。
だから、今回だけこうなるのも、おかしい。
······だって、気絶って。
寝ちゃうって。
······うわぁぁぁんっ!バカ!
自分の覚悟が、恥ずかしすぎるじゃんっ!!
何で寝ちゃうのぉぉっ?!




