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11-15


俺は、リュックへ手を伸ばして

中から、手の平サイズの細長い箱を取り出す。


そう。これは、杏奈への誕生日プレゼント。


フライング気味だが、渡すのは今がいい。


なぜなら······


「杏奈。誕生日おめでとう。」


「えっ······?!これっ······」


「今、是非開けてくれ。」


俺の促しに、杏奈は素直に従って

その箱を、そっと開ける。


「わぁっ······かわいいっ!えっ、ホントに?

 これ、もらっていいの?!」


ははっ。めっちゃ嬉しそう。


「付けてやるよ。」



そう。ちょっとしたジュエリーとは、

プラチナのネックレス。


せっかくのカクテルドレスなのに、

首元が寂しいと感じた。

俺のプレゼント、ちょうど良かったかも。





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