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「へぇ・・・・・・そうなんだ。」


俺の話を、杏奈は口を挟まずに聞いてくれた。

まともに聞いてくれるヤツなんて・・・・・・

今までに、いなかった。


「・・・・・・ありがとな。話を聞いてくれて。」


素直に、言葉が出た。

自然に、笑えた。


それが杏奈は嬉しかったのか、

めっちゃ良い笑顔で返してくれた。


「どういたしまして!

 ねぇ。吸血鬼のこと、もっと知りたいな。

 お話聞かせて!」


「実は・・・・・・血を飲む事だけしか知らなくて。」


今まで、知りたいと思わなかったから。


「えー?じゃあさ、聞いてもいい?

 1日一回少しだけって、どのくらい?」


「・・・蒟蒻ゼリーが入った、

 個包装みたいなやつくらい。」


「それ、思ったんだけど・・・・・・

 わざわざそれで飲むのって、おかしくない?」


「・・・・・・え?」


「直接嚙んで、飲まないの?」



その質問は、当然のように思える。









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