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ベルマンと思われる制服を着た男性が、
丁寧に頭を下げてきた。
立ち姿だけで、素晴らしい。拍手を送りたい。
言われるままに、その人の後を付いていく。
エレベーターに乗り込み、
上がった先は最上階。15階。
落ち着いた廊下を歩いて向かった部屋は、
言うまでもなくヤバい。
二人で過ごすには、広すぎる空間。
景色が一望できる程
開放感のある、大きな窓。
これは、夜景が楽しみだなぁぁぁ
うわぁぁぁぁ······
「ディナーへお越しの際、
フロントへご連絡を頂けたら幸いです。
ドレスコードがありますので、
クローゼットに備えてある
お好みのものをお召しください。」
おぉ。着替え出来んのか。よっし。
出た。ドレスコード。
俺のは多分、スーツだろうけど。
杏奈のはきっと、
エレガントなドレスだろうな。
じっくり、拝ませてもらおう。
いや、崇拝しよう。杏奈さまぁぁぁ······
「それでは、
ごゆっくりとお過ごしください。」




