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これは、夢?
何だか、全ての距離感が、近いような。
「全部ぶつけちゃって、いいんだよね?」
「······あぁ。勿論。」
「······えへへ······」
きゅっ、と、さらに力が籠もる。
あうっ。
「ありがと、朔耶っ。大好きっ。」
はぐわっっ。
「あのっ、杏奈、そんなにくっついたら、
そのっ······」
やわらか〜いものがっ!
「くっついたら、ダメ?」
「ダメじゃないっ!決してっ!でもっ!」
俺の、理性がっ!
「ふふっ」
おまっ、わざとっ、わざとだろっ?!
「こ、こらっ!」
やだなにこの大きな幸せ時間っ。
「ぶつけちゃっていいんでしょ?」
物理的じゃなくてそのなんというか
精神的な部分で俺は言ったんですよ杏奈さっ
「ん、わっ······!」
 




