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10-11


酒殿は、静かに教会から出ていく。



「······朔耶······」



こんなにも弱々しい、杏奈の声を

聞いたことはなかった。


俺は、彼女の方へ振り向く。


注がれる視線に、杏奈は只々

耐えている様子だ。



この状況。


誰もが、あの酒殿という男に

杏奈が、すがりついていたと思うだろう。


下手すれば、二股掛けてたとか。


そんな俺の責めを、彼女は

覚悟しているような気がした。



だが。


そんなこと、どうでもいい。



「······どうやって、ここに······」


「その話は後だ。」



じっと、彼女を見据える。


涙を流していたせいか、頬も目も赤い。



杏奈。



「······俺は、もっと······

 頼られるようにならないとな······」



独り言に近い俺の言葉を、

彼女は黙って聞き入れている。



視線を通わせる時間、誰にも邪魔させない。






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― 新着の感想 ―
[良い点] お久しぶりの朔耶くんでうへへでへへとなっております!! 杏奈ちゃんのために、朔耶くん動きます。彼女を思うままに、どうか進んでください!漢だなぁ朔耶くんかっこいいぞーーーー!!✨️ そして…
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