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9−11
ふらふらしながらリビングへ行くと、
親父がソファーに座って
優雅にコーヒーを飲んでいた。
何て、神々しい······
恋愛マスター!俺にアドバイスをぉぉぉっ!
「おはよう、朔耶。
······どうした?顔色悪いが······」
「杏奈が······今夜、出ていくって······」
「ああ。聞いているよ。」
「その······理由を聞いても、
教えてもらえなくて······思わず、
赤い目使っちまいそうになって······
怒らせちまって······」
時よ、戻れ。
「······まずは、座りなさい。」
·······
マスターのお隣で、よろしいので?
何なら、コーヒーのおかわり、
お持ちしましょうか?
「······今は、我慢が必要だ。」




