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9−9



「朔!いつまで寝てるの!起きなさい!

 遅刻するわよ!」


この声は。

聞き馴染みしかない、キンキン声。


やっぱりというか。

天使が、舞い降りなかった。


「アンナちゃんはもう起きて、

 先に行くって言って

 出ていっちゃったわよ!」


あぁ······

顔も見たくないって、ね······

このまま、死にたい。


「朔耶っ!」


「毛布剥がすなぁぁぁっ!

 俺はここで死ぬんだぁぁぁっ!」


「バカ言ってないで、起きなさいっ!」


「嫌だぁぁぁっ!」


もう終わりだぁぁぁっ!


「落ち着きなさい!もう!

 ケンカでもしたんでしょ?!

 ケンカくらいで騒がないのっ!」


「簡単に言うなぁぁぁっ!」


謝って済む問題じゃないんだよぉぉ!






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