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9−6


「······」


杏奈は、じっと見つめてくる。


琥珀色の瞳。

めっちゃキレーなんだよなぁ。


そっと、彼女の頭に手を置いてみる。

すると、小さくだけど

瞳が揺れた気がした。


逃げずに、真っ直ぐ俺に

目を向けている。


これは。ナデナデして、いいってことかな。


一回、撫で下ろしてみる。

すると、杏奈は俺に抱きついてきた。


は、はわわわ。ヤバい、顔がニヤけそう。



「······朔耶······」



呟き程度の音量だけど、身体に響く。



「ぎゅっとして······」



そのお願いを、断る理由なんて、ない。



細くて柔らかい彼女の身体を、俺は

包み込むように抱き締めた。







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