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これでは、話が変わってくる。
「好きにしたら?!このまま、キスでも
何でもやってやるっ!!」
「・・・・・・あ、あのなぁ・・・・・・
そんな事、言ってるわけじゃ・・・・・・」
悪役としての、せっかくの演技が・・・・・・
「覚悟ないと思ってんでしょ!
その程度じゃないってこと、教えてあげるっ!!」
胸元で、叫ぶな。
どうかなっちまいそうだ。
全力投球の杏奈に、俺は思わず
笑ってしまった。
「何笑ってんのよ!バカにしてる?!」
「いや、お前・・・・・・やっぱ、おかしいって。」
「悪い?!」
「だから、悪いとか、そんなんじゃなくて・・・・・・」
勘違いしてのは、
俺の方だったのかもしれない。




