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「······」
「······」
杏奈は、きょとんとしている。
俺は只々、彼女の大きな瞳を見つめた。
発動は、済んでいる。
そして、俺の願望も、果たされている。
彼女は何も、憶えていないのだろう。
「······何か、したよね?」
「······ああ。」
「何を、したの?」
「······憶えてないっての、かなり
デメリットだよな······」
罪悪感が、拭えない。
「ねぇ。」
「教えない。」
「朔耶?」
まぁ、服を脱がせないようには、
コントロール出来たらしい。
それだけでも、自信に繋がるかも。
ただ、血を吸ったテンションMAX状態で、
それが出来るのかってなると······
まだ難しい。きっと。
「教えてよ。」
「やだ。」
「ねぇってばっ。」
わわわっ。
「揺するなっ。」
「何か、したんでしょ?教えてよぉっ。」
 




