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「24時間いつでも使用可能だ。
僕の会社の場所は、分かるね?」
「ああ。明日帰りに寄ってみる。」
親父が勤務する会社兼協会の所在地は
通学ルート上だから、行きやすい。
「あの、自分も行きたいから······
一緒にいい?」
「勿論。」
女神が傍にいるなら、気合も倍増だ。
「アンナちゃん。朔耶をよろしく頼むよ。」
「はい!」
「施設の詳しい利用方法は、
乾さんに聞くといいよ。
総括のインストラクターでもあるからね。」
乾さん。
彼女のポテンシャルは、計り知れないな。
ガチ、大和撫子。
さっき、恐ろしい場面を見てしまったけど。
「これは何度も言っておきたいところだが、
朔耶、アンナちゃん。
吸血鬼の追跡は、命を最優先が基本だ。
必ず僕たちに相談すること。
無理は、しないように。
君たちが楽しく平和に、
日常生活を送れることが僕らの願いだ。
いいね?」
俺たちは、頷く。
親父たち大人が支えてくれること。
今回は、それを痛いほど実感した。
有り難いことだよな。
 




