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「考えたんだけど、吸血鬼って
破格の力を持ってるだろ?
それって、魔法みたいなもんで
普通の人間では考えられない力が
働いているってことだよな?
じゃあ半人の俺は、その力が単純に
半分しか働かないから、その半分を補うには
人間でいう、身体を鍛えるって事で
合ってるのかな?」
間違っていてもいい。
とりあえず、何かしたいんだ。
「······その考えが合っているのかは
置いておいて、身体を鍛える事は
素晴らしい事だと思う。怪我しにくくなるし
目に見える逞しさは、メンタル面でも
強くしてくれるだろう。」
「······うん。」
「協会にジムが設けられているのも、
その考えが根付いているからだ。
······会員のお前は、いつでもそこに
出向く事ができるぞ。」
おぉ。へぇ。協会にジムがあるんだ。
それは、嬉しいかも。
「僕も週3程度で、仕事が終わった後
利用させてもらっているよ。
何が起こっても、対応出来るようにね。」
男磨いてんなぁ、親父。
俺も、負けていられない。




