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6−27


くすぐったくて悶えていた杏奈を

解放したのは、およそ5分後。


最後の方は変な感じになって、彼女は

とろんとしていた。


「赤い目が効かなかったのは、何でなんだ?」


そんな彼女の頭を撫でながら、俺は訊く。


「会長の話ではね、

 赤い目を使って落とされるのは、

 最初に使った吸血鬼一人だけらしいの。

 だから、自分は朔耶の赤い目しか効かない。

 他の吸血鬼の赤い目は、

 無効になるんだって。」


俺に撫でられるのを、杏奈は

嫌がる様子もない。


「······そうだったのか。」


「会長と乾さんが今回協力してくれたのも、

 その確信があったから。逆に朔耶が

 知らない方が、河野を欺けると思った。」


逆ドッキリを、くらったという事か。


「このカラオケ施設に協力してもらえたのも、

 会長のお力添え。モニターで監視して、

 タイミングを窺っていた。

 そしたら、朔耶が······」


「情けねぇな、俺。」


「ううん。それが、チャンスになったの。」



全ては、手の平の上で転がされていた。


分かれば分かる程、情けねぇ。

 




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