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6−23


杏奈の片方の手の平から、ぽたぽたと

血が落ちている。


まさか。

短剣で、自分の手を······?



「せ、『聖職者』っ······?!」


「安心して。浴びただけじゃ死なないから。」



河野を見下ろす杏奈の表情は、

怒りとも憎しみとも違う、

何かが浮かんでいる。


強い、哀れみ。



「······正気に戻してあげる。

 ゆっくり、時間を掛けて。

 朔耶の思いが、自分たちの思いが

 分かるまで······」


「ふ、ふざけるなぁぁっ!!」


杏奈に飛び掛かろうとするが、

バスンッという音が鳴ると同時に、

網のようなものが、河野の身体に絡みつく。


「河野 貴也。

 只今から、吸血鬼協会の名の下において

 身柄を拘束します。」


再度ドアが開いて訪れた人物は、

スーツ姿に戻った乾さんだった。


彼女の手に握られた、

異様に銃口がデカい拳銃から煙が出ている。


「こんなもので、

 僕を拘束出来ると思っ······」



網は、意思を持っているかのように

河野の全身を締め上げていく。






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