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「・・・・・・ち、ちが、う・・・・・・」
「彼女だけはね、僕の心を掴んだ。
人間の女なのに。罪だよね。
彼女だけは、赤い目を使わずに
落としてやろうと思っていたんだ。
なのに・・・・・・君ってやつは。
僕の事を卑劣と言うなら、君は?
君の方こそ、薄っぺらい偽善の塊で
一体何をしようと思った?
本当にね、気に入らないよ・・・・・・」
河野、お前、杏奈、のこと・・・・・・
「友だちごっこ、終わりにしよう。
さようなら。大地くん。」
バタンっ!!!
ドアが、勢いよく開く、音がした。
「・・・・・・ん?あれ?何で、君が・・・・・・」
俺の目を突き刺そうとしていた
河野の手は、誰かの手首を掴んでいる。
・・・・・・杏、奈・・・・・・?




