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「大地くん。君は······
協会側、なんだね?そうだよね?」
「······ああ。」
河野は声を震わせながら、言葉を吐き出す。
「僕も、吸血鬼なんだよ。でも······
君とは違って、紛れもない。
半分穢れてる君が、どうして
自分と同等に飛べる?」
穢れてる。
お前は、そう思っているのか?
「血を吸うことは、生きる事と同じ。
同族だと、君が言い張るのなら
僕を咎めることは、決して出来ない。
そうでしょ?」
俺は、首を横に振った。
「血がないと生きていけないのは、
お前の言う通りだ。でも、だからといって、
人を殺していいとは思わない。
好き勝手にして、言いわけがない。
その上、赤い目で操って、
服従させるのは······卑劣で、許せない。」




