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「······実は、俺······
半人の、吸血鬼なんだ。」
告げた言葉に、河野は
かなり驚いた様子だった。
「······半、人······?」
「信じらんねぇかもだけど······」
「······嘘、だよね?」
「ホント、だよ。」
「半人、が······追えるわけ、ない······」
ぼそっと吐いた、呟き。
確信に、近い。
「河野が、俺に聞きたい事って?」
「······
君から暴露してくれるなんて、
思わなかった。吸血鬼だって事。
しかも、半人······だなんて。」
彼は、小さく笑った。
乾いた、笑顔。
そして、悲しみに満ちた、目。




