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落ち着け。
昨晩は急すぎて、慌ててしまった。
とりあえず、乾さんに報告だ。
『朔耶。私たちは伊達に、
捕食を制限して年月を過ごしてはいない。
フルパワーの血縁者に対抗するべく、
国と連携できるように働きかけている。
もし、追跡で血縁者を発見し
遭遇した場合、無理に捕まえようとするな。
冷静に判断し、私たちに報告しろ。
それなりの対応とサポートを準備して、
駆けつけてやる。
乾の電話番号を教えておくから、
遠慮なく連絡することだ。
すぐに、私に繋がる。』
これを、忘れていた。
うまくは、いかないな。
でも、昨晩の状態だと
女の人が手遅れになるところだった。
二度目はない。
犠牲者を出さない為にも。
これ以上、河野が手を汚さない為にも。
血で狂わされているとはいえ、
人を操り、好き勝手にしていいわけがない。
持ちつ持たれつ、だ。
じゃないと、俺たち吸血鬼の存続は難しい。
共存も。
 




