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何とか自制して、杏奈を引き剥がす。
う、ううむ。あ、危なかった・・・・・・
吸いすぎるところだった。
「はぁっ、はぁっ・・・・・・
ふあぁぁ・・・・・・ヤバい・・・・・・」
お疲れさま。よしよし。
ハグしちゃいますよ。
「・・・・・・好きすぎるぅ・・・・・・」
負けませんよ?
「しあわせ・・・・・・」
「うん・・・・・・俺も・・・・・・」
今、赤い目になってないかな。
見ちゃダメだぞ。ヤバいから。
とりあえず親父と母さんに、昨晩のこと
報告しなきゃだな。
今夜も、追跡するぞ。
遭遇したのは、ある意味運が良かった。
血の匂いセンサーも働くみたいだし。
赤い目の事も、改めて知ることが出来た。
ヤツの姿が消えたのは、今考えると
回送電車にへばりついて、
逃げたのかもしれない。
振り出しに戻ったけど、
必ず手掛かりを掴んで、捕まえてやる。




