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5-15


思ったよりもパーカー男は

逃げ出すのが早かった。

そのせいで、出遅れたっ。くそっ!


「その人の保護を頼むっ!!」


杏奈に言葉を投げて、俺はすぐに後を追った。



飛んでいくスピード、想像以上に速い。

追いつけるか?


街角に入ったと思ったら、屋根に飛び乗る。

完全に、俺の追跡を巻こうとしてる。


「待てっ!!」


声で止められたら、苦労はない。

でも、投げずにはいられない。


気づけば、通学に使う

駅のホームまでに達していた。



回送電車だろうか。

丁度線路を横切ろうとしている。


パーカー男は、跳躍した。


大きな弧を描いて、電車を飛び越えていく。


「逃がすかぁぁっ!!」


俺も、後を追って跳躍した。








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