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窓を開けて縁に座ると、スニーカーを履く。
隣に杏奈も座って、
かわいいスニーカーを履いた。
おわぁ。細くて白いおみ足。膝下長ぇなぁ。
「ふふっ。窓から出ていくって、
変な感じだね。・・・わっ、ほら!
お月さま、キレーだよ!」
まんまるお月さま。
確かに、キレーだけど。
「お前の方がキレーだよ。」
ポロッと出た。
あら。ホストな俺、まだ続いてるのかな。
「・・・・・・朔耶って、意外と
そういうの、平気で言っちゃうんだね。」
顔が赤いですよ。杏奈さん。
「お世辞言わねーもん。俺。」
「そ、そうじゃなくってさぁ・・・・・・」
足ぷらぷらさせて、かわいいですね。
「最初の一歩、手を繋いで飛ぼうぜ。」
手を差し出すと、杏奈は照れながらも
きゅっと受け取ってくれた。
「・・・・・・うん。えへへ。」
あぁ。かわいい。
「行くぞ。」
「うんっ。」




