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隣に座っていた杏奈と、向き合う。
俺を見上げる彼女の目は、潤んでいる。
その上目遣いだけで、理性が吹っ飛びそうだ。
昨日の状況とは、全く違う。
互いに、想いを確かめ合っている。
好きな気持ちも、無限大。
血の味は、変わるのだろうか。
杏奈の細い両肩に、両手を掛ける。
ちらっと会長に目を向けると、
顎に添えた手の指を嚙んで、じっと
俺たちを窺っている。
何か、うっとりしているような。
「・・・・・・遠慮はいらん。さぁ、早く。」
急かすのも、なぜか嬉しくて堪らない様子で。
この人、変態なのかもしれない。
強い視線に気になりながらも、俺は
杏奈に向き直って、透き通るような
白い首筋に近づく。
また、キスマーク付けちまうけど・・・・・・
二人っきりになったら、舐めて
治してやるからな。




