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「普通が、いい。」


「着てみると、意外と気にならないのよ?

 昌耶さんとお揃いの生地なのっ。

 映えるから。ね?」


「映えるとか、いらねーし!」


「アンナちゃんを、いっぱい

 メロメロにさせちゃいなさい。ね?うふふ!」


尻をポンポン叩くな!



・・・・・・

杏奈を、メロメロに。


ある意味、麻酔効果で

もう、メロメロにさせちゃったけど。

エロい感じに。


「これから、いっぱい

 甘えさせてあげなさいよ。分かった?」



はち切れんばかりの笑顔で、

おせっかい焼きの母は去っていく。



出来んのか、俺。

俺に、そんな素養あると思うか?

親父はダンディさがあるから、

着こなしちゃうだろうけどな?

俺、だぞ?昨日まで、病んでたヤツだぞ?

ある意味、

キラキラスーツ着ちゃったら、

芸人にしかならねーぞ?



・・・・・・


不安しか、ない。










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