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「協会の施設に入る際の、ドレスコードがある。
アンナちゃんは知ってるね?」
「はい。でも、家にあって・・・・・・」
「行く時に寄るから、大丈夫だよ。」
ドレスコード?パーティーとか
高級レストランとかのやつ?
そんなん、あんの?
「朔の分は、実はもう用意していたのよ。
安心してちょうだい。」
「どんなやつ?」
「黒い服装であれば、基本オッケーなのよ。
スーツにしたからね。」
変なドレスコードだな。
言わずに、ゴマドレにたっぷり付けたトマトを
口に運ぶ。
「昌耶さんの黒スーツ姿、
とても素敵なのよねぇ・・・・・・」
「奏子さんの、
黒いドレス姿の方が素敵だよ。」
また、そこ。俺たち困るんだってば。




