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Lesson4 血縁者を追跡せよ
瞼を閉じて、妙な満足感に浸りながら
寝転がっていると、
雀の声が聞こえてきた。
もう、朝か。
このまま、のんびりしてたいな。
そうもいかないのは、分かっている。
今日も学校だ。もうそろそろ、起きないと。
身体を起こそうとしたら、かちゃん、と
部屋のドアが開いた。
奏子か?
いつも、起こしにやってくるからな。
「大地ー。起きてー。朝だよー。」
この声は。
俺は、慌てて目を閉じた。
「・・・・・・奏子さん、大地の寝起きが悪いって
言ってたなぁ・・・・・・どうしよ・・・・・・」
杏奈だ。
 




