咲かなかった花に捧ぐ。
カフェを逃げるように出たあと、冷静になっていた分の涙が溢れてきた。
なんで別れた後に思い出すのは楽しかった思い出なんだろう。
なんで最初から上手くやれないんだろう。
なんで必死にやってもうまくいかないことがあるんだろう。
沢山のなんでが出てきた。
でも私は
「カフェでなんも頼まないで別れ話すんじゃねえよ
バカ!!!!一人で泣きそうな顔して出る気まずさ考えろよ!!!!」
そう叫んだ。
我ながら、すべてひっくるめて若かったなと思う。
そのあと、私は幾度の恋愛を重ねた。
そして何年も経って別の人とちゃんと花を咲かして
子供をお腹に宿すことができた。
この子もきっと、過去の私のように恋愛で蕾を咲かせずに泣くときがくるのだろう。
とても痛い、あの思いをするときがくるのだろう。
咲かずに終わってしまったけれど、私に経験という大切な人生の糧を残してくれた
初めてのことが上手くいかないのは当たり前で
初めてで大切なのはちゃんと相手と向き合うこと。
それでもダメだったら縁がなかったと飲み込むしかないこと。
お腹の子の性別は産む時の楽しみに取っといてある。
どちらでも構わない。
どちらであれ、全力で相手と向き合って
散った花のことをちゃんと人生の糧にできるような子になってほしい。
始めて蕾をちぎられた痛みは想像以上に痛かった。
でも
それも含めて
私は君と出会えて、別れを経験できてよかった
ありがとう。
初めて小説を書くにあたって、過去に私自身が感じていたことをちゃんと吐き切らないと今後ダメだと思い、このような話を書かせていただきました。とにかく吐き出すことが目的だったため、かなり拙い文章な上に非常にテンポ感の悪い話になってしまいましたがほんの少しでも共感していただけた部分があったら嬉しいなと思います。