雲の中だけが私の安全地帯 ―Cloud Safezone―
私は目を覚ました、でも何かがおかしい。違和感が私を襲う
なんのために生きるのか?
それはきっと、本来持たなくていい疑問。だってそんな事考えるよりも現実ではやることがある、
一日の大半を自分の意志とは関係ないところで使い切ったあとにちょっとの自分時間で好きなことをしてねてまた明日がやってくる。
そんな当たり前の生活をしていたらきっと生活という自動の稼働プログラムで毎日という命のチケットが勝手に使われていくかわけで
なんのためになんてことはチケット利用には必要ない。
だって、勝手に削れて平坦になって行く靴底をみても疑問なんかもたず"そんなもんか"って思ってまた新しい靴を買って歩き出すでしょ―
pipipipipi―
体感ではコンマ数秒、実際は20秒くらいかけて自分を隔離世界から解き放とうとするソレに終止符を打つ。
いや打ててないがな。また5分後に私を解凍してホカホカにしようとしてくるんだこいつは。
また目を閉じ自分の香りがするこの雲を被って暖を取る。外はまだ氷河期。きっとこの雲が私を守る最終防壁。
でもその最終防壁を強制解除する"奴"はやってくる。
???「ねーちゃーん。朝だぞーおきろおっ!」
まただこうやって私の最終防衛ラインは強制的に突破されてしまう。
私のくも⋯もとい掛け布団は簡単に引き剥がされ氷河期なんてしらない私でも凍りつく冷気が肌に触れる。
私は思ったことをそのまま口に出す。「あと五分ならセーフだからー」
でも奴はそんなこと聞き入れてくれない「それってあと何回同じこと言って後悔してから起きるわけ?」
う゛あ゛あ゛もはや女が出す声とは思えない声を発し半目になりながら私は体を起こす。
やっと焦点があってきたことに見えたのは奴、いや違うな。弟の翔太だ。
私の1個下で今年の4月から高校1年生になった私が散々なやんで決めた高校にこいつは
「ねーちゃん行ってるから」なんて単純な理由できめたらしいな。
楽な性分してるなほんと。羨ましいわ。
「先リビングいってるからねー」と翔太は言って部屋から出ていった
起こされた…いや起こしてくれた翔太に感謝しつつ、起きてしまったからには仕方がないからとりあえずスマホを見る。
「あれ?こんな機種だったっけ」ふと口にしてしまった。
スマホは今年出たものをつかってるはずでこんなに縦横比が倍になってるやつじゃなかったはず。
「あれー?」そんなことを言ってたら下の階からきこえてくる声で我に返る。
「ご飯冷めちゃうよー」という元気な翔太の声がする。
私は「いまいくー」と返して階段を下る。下りきったところで母からチャットの通知がきた。
内容は「今日は何食べるー?」何いってんだか、あんたら両親は結婚記念日の旅行中でしょうが。今家にいないでしょうに。
既読だけつけてまだ半目のまま食卓へむかう。我が家ではここ数日は翔太が朝ごはんを作っている。理由は明白私はめっぽう朝が弱い。
逆に翔太は朝から早起きしてなんかやってるタイプ。私の朝のエネルギーはこいつ二全部吸い取られてしまったんじゃないだろうか。
さぞ私のモーニングパワーはうまかろうハッハッハッ何考えてんだか―
「ごちそうさまでした」二人で手を合わせてこれをいうのが両親不在のここ数日のルーティーン。
その後は一緒に片付けをするのもおきまりだ。
―片付けが終わったので私たちは各々支度を始める。顔をあらい、歯を磨き、寝癖を整えた。
そしていま部屋にもどってきたところ。ここからは本格的な学校へ向かう準備だ。まずは今日の科目を見て、教科書を詰め込む。
なぜかやたらとボロボロなカバンだけどまあいいかと思って気にせず教科書を突っ込む。
あとは定期と身分証だね、あったあった学生証と資格確認証。それらをしまってふと目覚まし時計をみる。
おかしいこの目覚ましは成人祝いでもらったやつだ。何かがおかしい。急いで翔太の部屋に向かう。
「翔太ーおーい翔太ー…」。私は固まる翔太の部屋だったはずの部屋は物置のようになっていて薄暗い。
あれ?あれ?おかしいなんだコレ。ハァハァハァ。急にめまいがしてきて私は、気を失った―
プルルルルルルル
はぁ、はぁ、はぁ。また駄目だったか。
私は橘咲希。24歳。昨日ネットで当時と同じ格好をしたりしてねれば過去にもどれるかも…
なんて何回もみたサイトの真似をして高校生のころのパジャマをきて寝てみたんだった。
そうあの日が翔太との最後の朝食だった
あのあと一緒に私は翔太といっしょに登校していた。でも途中で翔太が苦しみだし、
「大丈夫?」と言い出したところで翔太は倒れた。もう思い出したくないからわすれたことにするけど、
見えないところで病気が進行してて救急車に乗って病院にいって診察をうけたけど、
結局翔太は私と言葉をかわすことはなかった…。
その後の記憶は曖昧で、小さい頃から一緒だった翔太を失った私は壊れた。
学校に行っても授業がまったく頭に入ってこなくなり友人は私を励ましてくれたけど
逆に現実を見せつけられてる気がして思ってもないことを吐いてしまった。そのまま学校へはいかなくなり、仕事にもつかず今に至る。
「あっそうだ朝のおくすり飲まなきゃ」私は心療内科で処方された薬を飲んでまた
最終防衛基地のくもに包まる。
「何のために生きてるんだろう…」そんな考えなくていいはずのことを考えながら、虚無な私のまま意識を手放した。
著:回想シノプシス
最後まで読んでいただきありがとうございます。
2026/08/04初めて小説を書きました。回想シノプシスと申します。
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また気分が乗れば書こうと思います。
ありがとうございました。感想お待ちしてます。
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