こぶこぶじいさんの猫踊り
「こぶとりじいさん」を知らない人は読んでね。
昔、昔 あるところにほっぺたに こぶが一つある優しいおじいさんがいました。
ある夜 おじいさんが山道で迷子になっていると、宴会をしている鬼達に出くわします。おじいさんはその場を踊り踊って鬼達は機嫌が良くなりおじいさんのほっぺたにある こぶを取ってくれました。なんとか村に帰って その話しをすると 噂が隣村に住んでる いじわるな こぶのあるおじいさんに伝わります。自分も鬼の前で踊ればこぶを取ってくれるかもしれない。と知恵を働かせます。
さてさて 続きはどうなるやら
「なんだ、あの踊りは~?!」
「昨日の踊りとぜんぜん違うぞ‼️」 じいさんの下手な踊りに、鬼たちはだんだん機嫌が悪くなっていきました。
そして怒った鬼の親分が言いました。
「ええい、下手くそ‼️約束通りこれを返してやるから二度と来るな」
ぺた~ん
鬼の親分は昨日もぎとったこぶをもう一人のじいさんの右のほっぺたにくっつけてしまいました。
こうして、右と左にこぶが出来てしまったじいさんは泣きながら村に帰って行きましたとさ。
おしまい。
(こうして、かの有名な こぶとりじいさんのお話しは終わりました。しかし…なんと続きがあったのです)
その名も 「こぶこぶ爺さんの猫踊り」 始まるよ~‼️
二つのこぶこぶになってしまった意地悪なじいさんは泣きながら帰ったその夜に不思議な夢を見ました。
なんと、飼っている黒猫が人間の言葉をしゃべってきました。
「ねえ、こぶこぶじいさん。おいらもこぶが欲しいんだにゃ」
「ふむふむ、どうして、こんな醜いこぶが欲しいんだい?」
「おいらは右足が怪我で曲がってるだろ。歩くと地面に当たって痛いんだにゃ。曲がった所にこぶがあったら、きっと歩きやすいと思うんだにゃ」
「そうか、そうか…こんな醜いこぶでも うちの猫にとったら宝物なんだね。自分はなんていやしいことをしたんだろう。なんとかして このこぶを猫の手につけれたならな~」
こぶこぶじいさんは はっと夢から目が覚めました。
布団の中には右足の曲がった黒猫がすやすやと寝ていて温かいぬくもりがじわじわと伝わってきました。
「さてさて、困ったもんじゃのう。猫はそう言うが、わしの踊りはへたっぴで鬼たちは怒ってしまったし。」
「そうだ。踊りがうまくて 鬼にこぶを取ってもらったじいさんに相談してみよう」
こぶこぶじいさんは猫を連れて、隣村に住んでる踊りのうまいじいさんに会いに行きました。
「ふむふむ、わしのこぶのせいで申し訳ないことをしたのう。では、なんとかしてそのほっぺたのこぶを猫の足につけなくてはのう」
「もう一度 鬼の前で2人と猫一匹で踊ってみよう。もしかしたら、鬼がこぶを取ってくれるかもしれん」
でも泣きそうな顔でこぶこぶじいさんは言いました。
「わしの踊りはへたっぴだから、鬼が怒ってしまうわい」
「な~に、大丈夫。特訓、特訓、特訓じゃ~‼️」 こぶの無いじいさんは張り切り顔でだんだん怖い鬼の顔つきになります。
「ひぇ~‼️」 「にゃ~‼️」
こうして、2人のじいさんと黒猫は朝から晩まで踊りの特訓を何日も何日もしました。
ある夜、鬼たちは楽しそうに宴会をしています。二人のじいさんと黒猫はこっそり宴会をやってるそばにかくれます。
その時です。鬼の親分が二人のじいさんに気がつきました。
「おう❗お前は踊りがへたなこぶこぶじいさんじゃないか。二度と来るなと言ったはずだぞ」
宴会をしていた他の鬼たちも、恐怖で震えている二人のじいさんと黒猫を取り囲みました。
「まってくだせい。わしらの新しい踊りを見てくだせい。踊りが良い時は、どうか願いをかなえてくだせい。」
「ふん、つまらん踊りをしたら食うてしまうぞ‼️ならば踊ってみい。」
二人のじいさんと黒猫は息がぴったり猫踊り
ずんだだずんだ にゃんごろり
ずんだだずんだ にゃんにゃんにゃん
鬼たちはじいさんたちの不思議な踊りを見てゲラゲラ笑いだし、一緒に踊りだしました。
ずんだだずんだ にゃんにゃんにゃん
全てがうまくいきそうと思ったその時です。なんと誤ってこぶこぶじいさんは黒猫のしっぽを踏んづけてしまったのです。
「みぎゃぎゃ~‼️」 黒猫は驚き飛びはね、あらま大変、鬼の親分の顔を引っかいてしまいました。
「んごごごご~‼️」鬼の親分はものすごい顔になり怒こりました。
「おい、そこの猫から食うてしまうわ~‼️」
親分の手が猫に伸びた時、こぶこぶじいさんが叫びました。
「やめてくだせい。猫よりも、命よりも、大事なわしの宝物。このこぶを差し上げますから~‼️」
「そんなにこぶが大事なら、お前の両ほほにあるこぶを二つ猫につけてやるわ~‼️ぬはははは。猫にこぶがついても意味がないのう。ざまあみろ」
ペた~ん、ペた~ん
鬼の親分はもぎ取った二つのこぶを猫の曲がった右手にくっつけてしまいました。
こうして、こぶがなくなってしまった二人のじいさんは、猫と一緒に急いで笑いながら、村に帰っていきました。
猫の右手はこぶのおかげで、すっかり良くなって普通に歩けるようになりました。いやはや、歩けるどころか猫踊り。
お殿様にも評判が伝わり、二人のじいさんと黒猫は踊り踊って大金持ちになったとさ。
ずんだだずんだ にゃんごろり
ずんだだずんだ にゃんにゃんにゃん
おしまい




