表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/42

不思議ちゃんの冒険15

マンション4階のエレベーターホールに出る彼ら。


「部屋はどこなんだ。クアドラン」


アールが辺りを見回しながら訊く。


「驚くなよ……この階すべてさ」


アールが驚くよりも早く、仲間が一斉にため息をつく。


「マジで?」


「ああ」


「だって、何部屋だよここ……」


「ざっと16戸ってとこだろ。それも……ほら開けたから試しに1戸入って何部屋か確認して見ろよ」


いつのまにクアドランが鍵を開けている。(だが戦士階級の特権は、まだその程度のものではなかった……)


「へぇー。……4部屋ある。それにダイニング、キッチン……」


アリスも彼らに混じって中を見て回る。一つの部屋で20平方メートルぐらいはある。


「でもこの階全部空き部屋ってわけじゃないだろ?」


アールが興奮ぎみに言う。


「いや、全部空きだ。そっか……まだ知らないようだな。どんなタイプであれ、マンションの4階と9階は全部、戦士が自由に使えるようになってる。これは『死』と『苦』を連想するものを忌み嫌った平民が出した苦肉の策といったとこだな」


アリスは代々戦士階級の家柄だったが、集合住宅に住む必要がなかったため、そんなお得な情報など知る由もなかった。


「私は遠征のときも、ちゃんと金払ってホテルに泊まってたが……」


悔しそうなアリスにクアドランが冷笑する。


「それも方法としてはありだが……戦士が情報不足なのは致命的なのでは……」





つづく

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ