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不思議ちゃんの冒険
「ここはどこ? あたしは誰?」
一人の少女が目を覚ましました。
驚いたようにキョロキョロあたりを見回してます。
「マジここどこ? あたしは……うーんとぉ……」
体にかかるGがなんか違うみたいです。あっ、Gといっても重力のGのことですよ。
「体が重い。えいっ!」
少女は上半身を気合いで起こします。
「わぁ、ヤバイ、キレイな景色」
自分がだれかも分からないのに思わず見とれる少女。
「青い空、緑の森、そしてここの芝」
少女はちょっと首をそらして目を閉じます。
「こうしてると、自分がだれなんだか思い出しそうな感じ……」
「……アリス、アリス」
「! そうよあたしはアリス! 青い惑星のアリスよ」
少女の顔に喜びが差します。
「そうだわ、あたしが『青い惑星のアリス』なんだから、ここは青い惑星に決まってるわ」
アリスは目を開けて満足げに空を見上げます。
青い空がどこまでも続いてて視覚に『青』が染み渡ってきます。
「さすが、青い惑星だわ」
アリスの不安が一気に解けていきます。
「あれ、?」
つづく