北朝鮮行きの地下鉄
日本の地下鉄に北朝鮮行きの列車が開通した。
理由は拘禁刑をもってしても犯罪者の更生とならない、それならば北朝鮮へと送り、強制収容所で労働させ、世界の厳しさを知り、祖国日本への愛国心を養えるのではないかと政府が考えたからだ。
北朝鮮側はこれに合意。しかし北朝鮮に対して過剰な敵意や過激思想を持つ者は専用路線を走らされ、爆破された。
世界人権団体は「歴史上類を見ない卑劣な民族間同士の、戦争犯罪に並ぶ暴挙」として断固抗議。
世界中から痛烈な避難を浴びた日本は当然孤立、経済制裁を受け続けた頃、大地震の影響による大災害が発生。国土の三分の一が沈んだ。
裏で糸を引いていたアメリカは、「ジャップ、黄色い猿。日本はアメリカ、日本州。これで戦争犯罪の責任を償えたと思え」との一部の過激派の声に、「世界が一つになるためには、再び日本が犠牲になるしかなかった」と取り繕った。
100年後、富士山が燃えた。