第38話 クラス一の美少女さん×2
再び神代姉妹を雇うことになってしまったわけだが。
とはいえ今回は向こうにも母親がいるわけなので、交代でどっちが家に帰るとか色々と労働条件を吟味していたら結構時間が経ってしまった。
具体的には春休みが終わってしまったのだが、まぁ新学期から同居再スタートというのは気持ち的にも丁度良い感じなのかもしれない。
「ふぁあああ……。明日からまた、華恋に起こされる日々かぁ」
眠気を堪えつつ登校する。
学校に着くと、雰囲気で新入生だと分かるグループがチラホラといる。
新学期というか、新学年なのだなと実感した。
「ん? 新学年……? そういや、エリカって中学卒業とかしたのかな……?」
「ほう、気が付いた?」
んなッ!? この声っ!?
背後からの奇襲に慌てて振り向く。
すると、見知った顔が見知った制服姿でそこにいた。
「やっほー、誠お兄さん。いや、お兄さん先輩!」
「いや、そこは普通名前に先輩だろ!?」
「細かいことは置いておいて~。今日から学校でも一緒だねっ。よろしく~、誠先輩!」
「ちょっ!? ここで抱きつくのは絶対にまずいってッ」
エリカが腕に抱きついてこようとするのをけん制するが、その行為が既に注目を集めてしまっている。
何しろ、こいつは端っから目立つ存在なのだ。
「すみません、エリカが嬉しさのあまり我慢できなかったみたいで……」
「か、華恋? あやまる必要は――っていうかお前も近くにいたら余計に目立つってのっ」
美少女二人に挟まれている俺を、周りの奴らは何事かと遠巻きに見てくる。
気持ちは分かるけどな。
この二人にくっつかれる男ってどんな奴なのかそら気になるわ。
「だーもうっ、離れろエリカ!」
「気にしない気にしない~。これから先、社会に背を向けて生きようっていうあたしらが学校で目立つくらいどってことないない~」
「ふむ。そういう考え方もありますね。確かに予行演習にもよさそうですし。では、私も失礼して」
「ではって!? ちょ、華恋、お前までっ」
結局、二人の少女に抱きつかれたままで校門から校舎へと進むことになってしまう。
多分、これから先の人生はずっとこういう感じなんだろうなぁ……。
などと思うと、妙に諦めがついて、内心では漏れそうな笑みを押し殺すのに必死だったりした。
ここで物語的には区切りとしまして、続き(その後の話し?)はまた明日から投稿します。
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