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聖剣が最強の世界で、少年は弓に愛される~封印された魔王がくれた力で聖剣士たちを援護します~  作者: さとう
第六章 混沌の虹・七聖七魔の聖魔剣と至高魔王ササライ

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氷聖剣フリズスキャルヴと氷魔剣フェンリル②/豹変

「『水祝』」


 ユノは自身の周囲に水の柱を作り出し、ドーム状の氷を作って閉じこもる。

 『カマクラ』……引きこもり用の技で、ユノの故郷で父が雪で作ってくれた雪のドームを、氷で再現したものだ。

 ユノは、カマクラ内で考える。


「うーん、どうしよ……」


 氷は砕かれる。そして、砕いた氷はアミュが再び固めてしまう。

 氷を使えば、相手の手数が増える……つまり、純粋な剣技以外では、アミュに攻撃が届かない。たとえ、武器の形状変化を使っても、基礎能力が『水を生み出す』と『水分を凝結させる』では、結果は変わらない。

 

「……でも」


 負けるわけにはいかない。

 でも不思議なことに、アミュには同じレイピアで戦い、勝利したかった。

 すると、カマクラに亀裂が入る。


「ッ!!」

「つれませんわね、お話しましょ?」


 アミュが『氷魔剣フェンリル』をカマクラに突き刺すと、カマクラが砕け散った。

 ユノは地面を滑るように転がり、フェンリルの連続刺突を回避する。

 

「トゥシュ!!」

「ッ!!」


 ガキン!! と、アミュの突きをユノはフリズスキャルヴの刀身で受ける。

 

「『魔氷狼ノ牙(フェンリスファング)』!!」

「うっ……!?」


 振り下ろし、振り上げの斬撃が、ほぼ同時に放たれる。

 ユノは苦悶の表情を浮かべた。アミュの斬撃が腕を掠り血が出たのである。

 ユノは皮膚の切れ目を撫で、凍らせて止血。


「……あ、そうだ」


 そして、ひとつ思いついた。

 

 ◇◇◇◇◇


「『水祝』」


 ユノは、今の力でできる、ありったけの水を生み出した。

 位置や規模を無視。できる限り、とにかく大量に水を生み出し、凍らせる。

 めちゃくちゃ数の氷柱が生み出されるが、アミュは気にしない。


「あらあら、数を増やせば対処できないとでも?」

「…………」


 すると、アミュが近くの氷柱に剣を突き刺した。氷柱が砕け散り、周囲に氷の欠片が舞う。

 

「残念ですがわたくし……氷を砕くだけなら、力を消費することはあませんの」


 アミュが剣を振り、周囲の氷柱を破壊しまくる。

 氷が砕ける音、氷の結晶が舞い、キラキラ輝く。

 そして、半分ほど氷柱を破壊した時、アミュは気付いた。


「───あら?」


 ユノがいない。

 アミュは初めて「しまった」と舌打ちしそうになる……が、首を振って戒める。

 自身は令嬢。汚い言葉も、仕草もしない。

 そして、隣にあった氷柱を破壊した時だった。


「どーん」

「きゃあっ!?」

 

 なんと、氷柱のてっぺんに隠れていたユノが、氷柱の破壊と同時に飛び降り、アミュに上空から体当たりを仕掛けてきたのである。

 そして、アミュの身体を拘束し、そのまま足を組んで腕を取る。


「関節殺し」

「あ、っがァァァァァッ!?」


 腕を逆に曲げ、右腕を破壊しようとギリギリと締め上げる。

 ユノは、冷静な声で言った。


「技も、剣技も、氷もダメなら、格闘しかない。わたし、ロセ先輩からいっぱい寝技習ったの。エレノアといっぱい練習した……あなた、格闘は?」

「ギギギッ……い、いだいいだいいだいぃぃぃ!!」

「わたし、格闘や寝技ならあなたより強い。ふふん」

「ッっぎゃああああああああああ!!」


 ベギィヤッ!! と、アミュの右腕の肘関節、手首の関節、肩関節が同時に砕かれた。ロセ直伝の『腕壊し』であり、ロセオリジナルの寝技の一つ……スヴァルトを実験体にして編み出した、恐るべき寝技であった。

 ユノはアミュから離れる。


「う、っぐぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ……」


 アミュは、腕を押さえ身体を丸め、脂汗をダラダラ流し、目をギュッと閉じ、歯を砕けんばかりに食いしばる。

 

「ごめんね、痛い?」

「───……が」

「え?」

「ふざけんなこのクソガキがああああああああああああああ!!」


 鬼のような形相になり、アミュがユノを睨んだ。

 眼が血走り、青筋を浮かべ、大口を開け……令嬢とは思えない表情になる。

 アミュは立ち上がり、綺麗に整った髪をグシャグシャと掻き、綺麗なロングスカートを破って素足を見せ、胸元を破って胸を見せつける。

 

「ああもうヤメだ!! テメエ……アタシの逆鱗に触れたぞゴルァ!!」

「こわい……あなた、それ本性?」

「じゃかあしいわワレ!! もう許さん!! テメエは噛み殺す!!」


 アミュは、『氷魔剣フェンリル』を乱暴に掴み、ユノに切っ先を向けた。


「『魔装(ユナイト)』!!」


 すると、氷の柱がアミュを取り囲み、冷気がアミュを包み込む。

 何が起きているのか見えない。だが、凶悪な威圧感が伝わって来た。

 そして……氷柱が一気に砕け散ると。


『ウオォォォォォォォ──ン!!』


 現れたのは、青い『狼』だった。

 鎧を纏った狼が遠吠えを放ち、ユノに向かって吠える。


『「氷魔剣フェンリル・アダージュウルブス」だ!! 殺す、噛み殺す!! ぎゃぁぁっはっはっはっは!!』

「狼……なら、こっちだって。『鎧身(がいしん)』」


 ユノも負けじと鎧形態へ。

 可憐なる氷の鎧。『氷聖剣鎧フリズスキャルヴ・スカディ・アヴローラ』を纏い、レイピアをアミュ……氷の狼に向ける。


『噛み殺す!!』

『決着だね』


 オオカミと氷の女神の戦いは、いよいよ決着へ。

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〇聖剣が最強の世界で、少年は弓に愛される~封印された魔王がくれた力で聖剣士たちを援護します~
原作:さとう
漫画: 貞清カズヒコ
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