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異世界転生しました


 「お疲れ様でした。先輩頑張って下さいね? あまり無理しちゃだめですよ」


 「おう。お疲れ。サンキューな」


 後輩の心配してくれるそんな声が天使の囁きに聞こえてくる。良い後輩を持ったもんだと思いながらチラリと時計を見ると、時刻は既に十一時をまわっていた。さすがに今日は終電を逃したくないが、現実はそう甘くないらしい。俺のデスクには書類がどっさりと置いてあるこれを全て片づけてたら明日になってしまう。


 「はあ」


 今日も歩いて帰ることになりそうだ。俺、なんでこんな会社入ったんだろう・・・・・・

 自分で言うのも何だが俺はそこそこ頭が回る方だと思うし、仕事も出来る。だから上司から凄い量の書類が来るし、断るのがあまり得意ではないので同僚からも仕事をよく頼まれたりもする。そのせいで会社に入社して七年、今年で三十歳になるが彼女の一人も出来もしない。そんな俺にも唯一趣味と言えるものがある。それは様々な資格を取ることだ。自分のスキルが増えるのはうれしいし、出来ることが多くなると楽しくなってくる。まあそのせいで時間がなくて彼女が出来ないっていうのもあると思うんだけど。まあその内彼女なんてできるだろ。うん。できるさ。たぶん・・・・・・

 時刻は一時半。終電を完全に逃してしまったので歩いての帰宅が決まったのだ。


 「はああ」


 本日二度目のため息。帰ってから寝る時間を何時間確保出来るのだろうか。それに外はこの大雨だし雷まで鳴ってるし、マジで俺今日ついてないな。いつもはポジティブ思考の俺だが今日はさすがにテンションがだだ下がりだ。そんな事を考えながら交差点で信号を待っていた次の瞬間、俺は正体不明の痛みに襲われてその場に倒れた。


 「おい! 人が倒れてるぞ! さっきの雷に打たれたのか!?」


 雷に打たれた? やばい体が動かない本当に雷に打たれたのか・・・俺は死ぬのか? 彼女だって出来てないんだぞ! ふざけんな! まだ死ぬもんか! あっでも、もうだめだ眠たくなってきた。それに何も考えられなくなってきた。

 俺の目の前が暗くなってきた。そして、その思考を最後に俺の脳はシャットダウンした











 目を開けるとそこは真っ黒な空間だった。ビックリするくらい何もないだけど少し安心出来るような場所だった。


 「あれ? 俺、雷に打たれて死んだんじゃ・・・・・・」


 「そう。お前は死んだんだよ。俺が落とした雷によってな。理解してくれたか? 天喰咲夜よ?」


 俺が一人でつぶやくと、返ってくるはずのない返事が聞こえた。見ると、がたいのいい銀髪の青年がそこに立っていた。我こそが神である!! というダサいTシャツを着ているのだが、そんなことは今、どうでもいい。なぜならこの人は


 「う、浮いてる・・・」


 そう、目の前にいるこの人は浮いているのだ。もしかして本当に神様だったりするのか? っていうかそんなこと今は関係ないそれより聞きたい事が山ほどある。


 「あの、なんで俺はここにいるんでしょう? それと貴方は神様なんですか? 俺はこれからどうなるんですか? 俺は家に帰れるんですか?」


 「待て待て、一気に質問しすぎだ。しっかり順番に聞くんだぞ? まず最初の質問だが、君は死んだからここにいるんだ。ここは俺が住んでる場所で本当は人間は立ち入り禁止なんだぞ? まあ今回は俺が悪いから仕方ないんだけどな。じゃあ二つ目の質問の答えだが、俺は見ても分かるように正真正銘神様なんだぜ! スゲーだろ! そして三つ目の質問だが君はこれから元いた世界とは別の世界へと転生してもらう事になる。君の肉体は俺が間違えて落とした雷のせいで消滅しちゃったから、家に帰ることも出来ないな。」


えっと、色々情報がいっきに来すぎて頭が混乱してるぞ。つまりこの人は神様で、この人が落とした雷のせいで俺は死んでしまったと。それで今までいた世界とは違う世界に転生するということか? うん。意味が分からん! それに悪いのは完全にこの人じゃんか。なぜ俺が死ななければならないんだ?


「お話はだいたい理解しました。だけど、悪いのはあんたじゃないですか。それについてはなんかないんですか?」


 「うむ、たしかにそうだな。じゃあこんなのはどうだ? 君が今から行く世界は魔法やら魔物なんかがいる世界なんだが、そこである程度強者として生きていける力をあげよう。それと君の肉体はさっきも言った通り消滅したから俺が新しい肉体を適当に作ってあげよう。それでどうだ?」


 「まあ、それなら・・・ そちらに事情があるのは分かっていますし、それで良いですよ」


 それにしても大変なことになったな。まさか死んで異世界転生する日が来るとは、夢にも思わなかったけど、少し楽しみでもあるな。


 「よし。準備OKだ。心の準備は良いか? 準備が出来たらこの円の中に入れ」


 俺は無言でその円の中に入る。すると俺の目の前がここに来たときのように真っ暗になった。










 目を開けると、回りは霧で覆われていて何も見えなかった。おいおい、こんなんで俺の第二の人生大丈夫か? これじゃほんとにお先真っ暗だぞ・・・


次回は出来れば3日後に出せれば良いと思ってます

誤字脱字などがありましたら、教えて下さい

読んで下さり、ありがとうございました


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