2話
案の定、背中が痛いね
つらいね
(おはよう)
『おはようございます、マスター』
また歩くのかぁ…疲れるなぁ
あ、そだ、木の上に登ってそこからテレポートして行けばいいんだ、魔力消費高いけど…
「よいしょ」
登…れないね
土魔法で上までエレベートしようか
「…」
そぉいすら言わなくなるっていう
眠いからね、しょうがないね
「よいしょ」
おー、良く見えるねあそこにテレポート…する前に
あの拠点をどうしようか…
重力魔法で潰すか
ドスン!
潰れたね、証拠隠滅完了
よし、テレポート!
シュン!
よしよし、木の上から木の上にテレポートしていけば……疲れなくてすむ!
テレポート!
テレポート!
テレポート!
魔力がない!
まぁいいや、結構進めたし
(あ、リン、音楽流して)
『はい、わかりました、でしたら明日からも起きたら流しますか?』
(うん、そうして、お願いね)
『はい』
よしよし、最初はウミ〇リ海底譚だね
1時間後…
疲れた…眠…くは無いけど
ほんとに疲れる
今の音楽はブリ〇ノダンスだね
ゲームがしたい…新イベント楽しみにしてたのに…
あの小説も読みたかったな…
友達が面白いっていってたからねー
あー、もう、地球に未練たらたらじゃん
戻りたいなー
まぁ、魔法使えるようになれたからいいんだけどさー
あ、魔法使えるようになったから次は剣かな?
剣って普通すぎるよね
なんか、みんなが使ってないような初見殺しの武器は…
暗器…かな…
いやいや、そんな物騒なものはやだなぁ
近接…だよね…
弓とかも考えたけど魔法あるからいらないよね
つーか、この世界で何をしよう?
(この世界での最終目標って、なんなの?)
『…言ってませんでしたっけ?』
(言ってないよ)
『この世界の人類の文明が停滞して、進化しなくなってきたので、この世界に刺激を与えるという目的あなたは世界に召喚されました』
えっ、なにそれ
刺激って…
そんな目的なの?魔王倒せ、とかじゃないの?
そんなんで拉致ってきたの?僕を?
記憶消して?
…
(徹底的に静かに生きるよ、僕は…)
『…』
『ところで、村に行ってからどうするつもりなんですか?』
露骨な話題の変え方だな、おい
(とりあえず、安定した生活がしたいからね、なんかの職につきたいね)
『…マスターほどの力があれば1番安定してるのは冒険者なんで冒険者になるのがいいと思います』
冒険者、ね
さっきの説明の後だから刺激がどうとかって思えちゃうな
微妙な空気の中、2時間後…
テレポート!
テレポートは魔力消費が激し過ぎるなぁ…
50て、多すぎ
回復魔法1回で2なのに、攻撃魔法なんて、魔力を余計に込めなければ1だよ?
村が見えてきた
「やっと見えてきたな〜」
『長かったですね』
拠点(仮)から徒歩とテレポートを使って3時間程経過してるね
なぜ分かるか?ステータスの画面に出てきたからだよ!
現在は…
レタ:0歳
総合:125
時間11:23
総合がめっちゃ上がってるよね
魔法が使えるようになったからなんだってさ
まぁ、そりゃそうだよね、魔法使えるのに弱いとか、ないよね
弱い人は弱いらしいけど…
そんなことより村だよ!村!
第1村人発見したよ!
強そうなおじさんだよ!
「よぉ、坊主、こんなところで何してんだ?」
「あ、えっと…なんか、知らない場所に飛ばされてて…えっと…」
「転移かぁ、魔力が暴走したのか?」
「あ、はい、そうです」
「そりゃ災難だったなぁ、ここは極東の洞窟近くのアルバ村だよ」
「はぁ…?」
「大丈夫か?1人で帰れるか?3日後には行商が来るからそれに乗って都市に行けば大体どこにでも行けるからな、まぁ、それまではゆっくりしてきな」
「あ、わかりました、ところで…お金が無いんですけど…」
「あー、そうだなぁ、狩りが出来れば物々交換でいけるんだけどな」
「狩りですか?」
「おう、この辺りには動物がいっぱいいるからな」
え、全然みかけなかったんだけど
「まぁ、ここら辺のやつらは臆病だから狩りの心得がないとかれないがな」
「なるほど…」
「ま、坊主は見たところ魔法使いだろ?少し奥まで入っても大丈夫だな、捕食しに来たやつらをドンッとね」
「はぁ…できますかね?」
「いけるいけるって、魔獣がいるわけでもないんだし」
「わかりました、教えてくれてありがとうございます」
ちょっと、演技がくさかったかな
まぁ、ノリで行って、ノリで行けれたからいいよ
結果オーライ!
『…』
(…な?大丈夫だったろ?)
『まぁ、いいです、有益な情報もとれましたし』
(なんで、動物にあわなかったんだ?)
『あぁ、私が誘導してましたから』
(え、あの、そこは右に行った方がいいです、とか言ってたやつか)
『はい、出会うとめんどくさいんで』
(…まぁいいや)
じゃあ狩りにいくか、物々交換でなんかやんないと行けないっぽいからね
(動物の場所教えてね)
『はい、わかりました』
20分ほど歩き…
疲れた…けど!やっと見つけた!
熊!
でかっ!
4mくらいあるよ
いや、正確にはわかんないけど
こんなもんなの?熊って?
「そぉい!」
奇襲は当たり前だよね
右後ろから重力魔法で動けなくしてから…
「はっ!」
風魔法で首をすぱっ
完璧…
じゃないわ、全然切れてない
風魔法ってエイムあわせるの難しいんだよ
右腕…左腕か、左腕が切れたね
もう1回風魔法
「はっ!」
「ぐぁぁぁあ!!」
うわ!?
うるせっ!
避けられたし!?
うわわわ、こっち来た
逃げなきゃ
やばい、死ぬ死ぬ
「そぉい!」
も1回重力魔法!
熊にドーン!
「ぐぉぉお…」
よし、この隙に倒さなきゃ
「はっ!」
水魔法で少しネバネバしたスライム状の液体を出して熊の顔に貼り付ける!
あ、苦しんでる苦しんでる
「ざこかなー?ざこかなー?こんな少年にやられるとかあなたの体はお飾りですかー?」
だいぶ怖かったから煽って恐怖感をなくそう
…
何やってんだ、自分
よし、死んだ…かな?
5分ほど放置しよう
左腕の血が生々しくてグロいな
『初戦闘、勝利おめでとうございます』
(ありがとう、ギリギリだったけどね)
あ、ビクってなった
〜5分後〜
もう…大丈夫だよね?
よし、スライム状の液体をなくして…
あ、これどうしよう、どうやって持っていこうか
「よいしょ!」
全然動かない
どうしよう!?
そうだ
熊に手を当てて、重力魔法に命令をさらに与えて重力の力を上にして、熊の右手を掴んで…
「風船みたいだな、でかいし、掴みにくいけど」
『ですね、でも、そのまま村に持ってっちゃダメですよ?』
(わかってるわかってる)
魔力持つかなー?
あ、村見えてきた
ここら辺で下ろすか
よいしょ…こっからどうしよう
『頑張ってください』
くそう!
リンは使えない
『身体強化魔法を教えましょうか?』
前言撤回、リンは使える
(お願い)
『まずは、身体の中心らへんで魔力が回ってるのを全身で回すようにしてください』
はいはい
難しいなぁ
(こんな感じ?)
『あー、もう少し均等にしてください…あ、そんな感じです』
おけおけ
もう魔力がほぼないのにできるっていうね
体の中で回すからほとんど消費しないのかな?
『それで出来てると思いますよ』
あ、まじ?
そんな感じは全然ないけど…
うわ、体が軽い
熊も…楽々…らくらく…ではないけど頑張れば持てる
「お、坊主、とれたか、ビックベアー流石は魔法使いだな」
「はい、頑張り、まし、た…」
「おいおい、大丈夫か?」
「もう無理、疲れた死ねる」
「あともう少しくらい頑張れよ〜しゃーないな、俺が持って行ってやるよ」
優しいな
身体強化は使えば使うほど体がボロボロになるな
めっちゃ体痛い
んで、何気に初めての入村
お邪魔します
「おーい、魔法使いさんが熊を持ってきてくれたぞー!」
え、なにするの?
えっ?
「「「おぉ!優しいな!」」」
「すまんな、こうでもしないとお前のような奴を受け入れてもらえないんだよ」
「えっと…はい、わかりました、ありがとうございます」
「よせやい、褒められるようなことは何もしちゃいない」
「いえ、僕の為を思ってやってくれたことぐらいわかりますよ」
「はははっ、いいな、坊主、そーゆーの好きだぜ」
「こんにちはー、あなた、魔法使いなの〜?」
「こんにちは!魔法みして!みして!」
おお、モテモテだ
ちゃんと挨拶もできてるしいい子達だな
「いいよ、じゃあ、少し離れてねー?」
「やったー!ほらね!お母さん!あんな事してくれる人だもん、見せてくれるよ!」
「すいませんね、うちの子が」
「あぁ、大丈夫ですよ」
爽やか(?)な笑顔で言う
よし、何がいいかな…
ここは火、かな
花火みたいにするか
「じゃあ、いくよ?炎よ盛大に打ち上がり火の花を咲かせ!」
ひゅ〜どーーん!!
「わぁ…」「すげぇ…」「きれい…」
よし、この村の人たちへのファーストコンタクトは完璧だな
お、また、ゾロゾロと集まってきたな
もう1回やるか
「炎よ!青の火!緑の火よ!火の花を咲かせ!」
今度は色つきでどーぞ
「「「きれい…」」」
やれば出来るね
YDKだよ、やったね
「あ、すいません、この村に宿ってありますか?」
「…あ、宿ですか?ありませんけど…あ、良かったらうちに泊まっていきますか?丁度、一部屋空いてるので」
「あ、いいんですか!?ありがとうございます!」
「でも…うちの子と遊んでやって下さいね?」
優しそうなおばさんに話しかけたらOKもらったよ
やったね
「お邪魔します…」
「子供たちは外で遊んでるから昼のうちに荷物とか整理したらどう?」
「そうさせてもらいますね」
まぁ、荷物なんてないけど…
部屋に行こうか…
結構綺麗だな、うん、木の匂いがいいね
ベットはないけど…まぁ、布団があるかな?
…あ、あったね、押入れっぽい所に
コンコン
ん?
「はい?」
開けると、さっきのおばさんが
「ごめんね、うちの人に挨拶してもらえる?」
「あ、そうですよね、忘れてました」
「ごめんねー、うちの人が頑固で」
じゃあ、ご挨拶に行きましょうか
「こんにちは…お邪魔してます」
「うぬ、お前が村にきた魔法使いか」
え、噂まわんのはやくね?
『村に娯楽は何も無いので、そのくらいなんじゃないですか?』
(なるほどね)
心を読むのね
『一応、読めますね、マスターの心は』
まじかよ
『少しですけどね』
「えーと、そうですね、3日間の間よろしくお願いします」
「うぬ、そこでなんだが…」
ん?なんだ?
「うちの子の長女に魔法を教えてやれんかね?魔法の適性があるそうなんだ。是非、その才能を咲かせたいんだが…」
「生憎、うちの村には魔法使いがいないからねぇ…」
「なるほど、そのくらいだったらできますよ。任せてください!」
「おお、やってくれるのか、頼もしい」
「ありがとねぇ〜」
ふむ、魔法なんてどう教えるのか…さっぱりわかんね
だけど何とかなるでしょ