雲のモッ君と夜のお散歩
薄暗い部屋の中で夕食を食べ終えて、ホットひと息。
考えてみると、王子様に一目惚れしたのかな?
私好みの痩せマッチョ風のイケメン、背も高くて、高収入。
それに足の悪い私にも優しかった……
ああーー王子にまた会いたいなあ。王子のお気に入りの森へ行けば会えるかしら?
あっ雲のモックンがいたわ!
「出て来てモックン、お願い!
「ポワン!」
「モックン出て来てくれてありがとう。あそこの天窓から外に出たいんだけど、連れて行ってくれる?」
「プルンプルン!」
日が暮れかけている森は、怖いけどモックンと一緒だから大丈夫ね。
モックンは私を乗せて天窓を飛び出して、みんなに見つからない様に空高く飛んで森へと連れて行ってくれた。
森へ着いたわ、さあ泉に行こーーと。
やっぱり王子が気に入るだけの事はあるわね。
いろんな綺麗な花が咲いてるし、誰もいなくて静かだわ。
「ん? またモンスター?」
ガサゴソ、ガサゴソ音がするわ……
「わあ、出たーー狼男! モックン!」
モンスターの頭上に行って、ピカりと光を放った!
あっという間にモンスターをやっつけちゃった!
「モックン凄い!そんな力があるなんて」
頼りになるわね。これだったら何度でもここに来れるわね。
今度またここへ来たら王子に逢えるかしら?
「モックンまたここへ連れて来てね」
「プルンプルン!」
もう辺りは真っ暗お城に帰らなくちゃ。
そして隔離された部屋に私は帰る。
明日は王子に逢えると夢みて私は眠るのよ。