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大乘蓮華寶達問答報應沙門經第二十六 ~鉄火屋地獄

  

 宝達は鉄火屋地獄へやってきた。

 その広さは約238km。鉄の壁に囲まれ、鉄の網に覆われ、四隅に鉄の城がある。

 その白に物凄く激しい風が吹きつけている。鉄城は風に揺れ、その摩擦で自然に発火する。その火が地獄を取り囲んでいる。

 また溶けた鉄の小さな破片がハチやアブのように飛び回っている。

 虚空にいきなり、どんがらがっしゃぁぁぁんっ!! と雷のような轟音が鳴り響き、その破片が降り注いで罪人たちの体を突き刺した。それはこの地獄全域に広がり、隠れたりよけたりする場所など無い。

 そのとき西の門に数え切れないほどの罪人がいて、このように言っていた。

「俺っちに何の罪があってこんなとこにィ~!!」

 つまずきふらつきながら、悲痛な号叫を挙げ、前に進むことを嫌がっている。

 が、馬頭羅刹は鉄の竿を手にして、罪人の胸を突き獄中へ叩き込む。すると叩かれ突かれたところから火が噴出す。獄卒の夜叉たちは大カギで彼らの頭を引っ掛け、塔に吊りあげ、鉄火の家屋の中に落とす。その家屋の周囲は猛烈な火焔に囲まれている。

 火が起こす空気の流れで立っていることもできず、罪人は床に伏す。が、そこには毒ヘビや毒サソリなどがいて、罪人に襲い掛かるのだ。泣き叫ぶ口から入り込み、尻から出てきたりする。さらに鉄の鳥が飛んできて、彼らの内臓を啄ばむ。その苦痛は、とても耐えられるようなものではない。

 1日1夜でもはかり知れない苦痛を受け、生きたくても生きられず死にたくても死ねない状態から脱するには、千万劫がかかる。そしてもし地獄から出られても家畜に生まれ、常に重いものを牽くことになる。百回、千回、そういう休息も無い家畜としての一生を過ごすのだ。

 宝達は馬頭羅刹に尋ねた。

「この罪人たちはなぜこんな苦しみをうけてるんスか?」

 馬頭羅刹が答える。

「この坊づどもはな、出家して戒律を受けておきながら守らなかったんだ。白い衣服を着て、与えられたわけでもない家屋に入り込みそこで眠ってた。そんなことしてたから、欲が大きくなってしまった。僧侶の正しい修行の道を汚し、馬鹿にした罪でこの地獄に堕ちた。他人にまで五戒を破らせ、着るものや住むところで贅沢させたんだ」

 宝達はこれを聞いてわんわんと泣き、

「出家したのに世俗の縛るところとなる。解脱の道から欲の道に引き戻されたということか」

 そう言って、ぐすぐすと泣きながら去っていった。



 出家の戒律では、与えられたもの以外は使ってはいけないのでした。キビシ~ィ!!(古っ)


 -つづく-


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